Jazz at Massey Hall: ジャズ史上最高のライブ!ビバップの巨匠たちによる歴史的なセッションを堪能しよう
最後にYouTubeに上がっていた収録曲を貼らせて頂いています。
LPから購入し、聴いていたアルバムになります。
JAZZの時代背景
1950年代は、ジャズが大きく進化を遂げた時代です。この時期、ビバップという新たなスタイルが確立され、モダンジャズの礎が築かれました。
スウィング時代のダンスミュージックから脱却し、より高度な即興演奏と技術が要求されるビバップは、ジャズをアートの域に引き上げました。
アーティストたちは、より複雑な和声とリズムを追求し、ジャズの知的でエキサイティングな側面を強調するようになりました。
特に、1953年の「Jazz at Massey Hall」は、ビバップがジャズの主流として位置づけられた時期の象徴とも言えます。ジャズ史に残るこのライブは、ビバップを代表するアーティストたちが一堂に会し、共演した最後の記録でもあります。
アーティスト紹介
このアルバムには、ビバップを象徴する5人の巨匠たちが集結しています。
チャーリー・パーカー (Charlie Parker) – アルトサックスの革新者として知られるパーカーは、ビバップの創始者の一人です。彼の速いテンポの演奏と複雑なメロディーラインは、後のジャズに多大な影響を与えました。このライブでは、彼がプラスチック製のアルトサックスを使用したというエピソードも有名です。
ディジー・ガレスピー (Dizzy Gillespie) – トランペット奏者としてビバップの先駆者となり、パーカーと共にそのスタイルを確立しました。彼の華麗な演奏スタイルとユーモアあふれる性格は、ジャズ界で広く愛されています。
バド・パウエル (Bud Powell) – ピアニストとして、パウエルはビバップのピアノ演奏における技術と美学を定義しました。パウエルの即興演奏は、クラシック音楽の影響を感じさせる精緻さとリズム感で満ちています。
チャールズ・ミンガス (Charles Mingus) – ベース奏者として独自の音楽観を持ち、後にフリージャズの先駆者となるミンガス。このライブでも、彼の力強いベースラインが演奏を支えています。
マックス・ローチ (Max Roach) – ドラマーであり、ビバップのリズムセクションに革命をもたらしました。ローチの演奏は、ビバップの複雑なリズムに対応するだけでなく、その革新をさらに推し進めました。
アルバム内容紹介
『Jazz at Massey Hall』は、1953年5月15日にカナダのトロントで行われた、モダンジャズの頂点とも言える伝説的なコンサートを収録したライブアルバムです。このコンサートは、後に「史上最高のジャズ・コンサート」として語り継がれ、ビバップの最重要記録の一つとされています。
特に注目すべきは、このクインテットのメンバー構成です。ジャズの歴史に残る5人の巨匠たちが一堂に会したセッションは、まさに一度限りの奇跡の共演。チャーリー・パーカーとディジー・ガレスピーが共演した最後のライブとしても、その歴史的意義は非常に大きいです。
収録曲
Perdido
スタンダードナンバー「パーディド」は、軽快なテンポと巧みなアドリブが聴きどころです。パーカーとガレスピーの息の合った掛け合いが圧巻。
Salt Peanuts
ガレスピーの代名詞ともいえるこの曲では、彼の独特なトランペットのサウンドとエネルギッシュな演奏が堪能できます。
52nd Street Theme
この曲は、ニューヨークのジャズシーンを象徴するテーマです。各メンバーのソロが光るパフォーマンスが展開され、ライブの盛り上がりを感じさせます。
Wee (Allen’s Alley)
高速なビバップナンバーで、バンド全体が驚異的なテクニックを披露しています。ローチのドラムプレイも見逃せません。
Hot House
ビバップの象徴的な曲「ホット・ハウス」では、各アーティストの即興演奏がひと際輝きを放ちます。
A Night in Tunisia (チュニジアの夜)
ジャズの名曲「チュニジアの夜」では、ガレスピーのトランペットが異国情緒を感じさせるメロディを奏で、聴衆を魅了します。
なぜ『Jazz at Massey Hall』を聴くべきか
『Jazz at Massey Hall』は、ジャズ愛好者だけでなく、音楽に興味のある全ての人々にとって必聴の一枚です。
このライブアルバムは、ジャズの一時代を築いた5人の巨匠たちによる至高のセッションをそのまま記録したもの。特にビバップがどのようにジャズを進化させ、次の世代へと影響を与えたかを知る上で、このアルバムは極めて重要です。
また、各メンバーがライブでどのように即興演奏を行い、互いの技術を高め合っていたかがリアルに感じられる点も、このアルバムの魅力です。ビバップの神髄を感じられる作品として、コレクターズアイテムとしても価値があります。
下記URLはYouTubeにPerdidoが上がっていましたので貼らせて頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=5TvNzAe3oGo&list=PLKjjIa7cwTkIVtQ9hEaAWbG5G63dwn7Vr
これから、徐々にステレオ録音(1958年前後~)、ハードバップ時代のアルバムのご紹介になってきますのでお楽しみに・・・