✈️奇跡の一枚!アクロス福岡「糸島&沖縄写真展」レポート:田中耕太郎氏の月背景の飛行機と清川健司氏のシルエット世界を深掘り
🖼️ はじめに:アクロス福岡で見つけた「写真家の情熱」という名の絶景
本日、福岡市の中心、天神に位置するアクロス福岡の前を通りかかった際、ふと目に飛び込んできた告知に心を奪われ、吸い込まれるように会場へと足を運びました。

それが、アクロス福岡2階のメッセージホワイエで開催されていた「糸島を紹介するアマチュア写真家4人展」です。
近年、雑誌やテレビでも特集が組まれ、福岡県を代表する観光地として注目を集める糸島。その日常に潜む美しい瞬間、伝統行事、そして何気ない人々の営みを、4人の実力派アマチュア写真家がそれぞれの感性で切り取った珠玉の作品群が展示されていました。
しかし、この写真展の真の魅力は、単なる美しい景色の紹介に留まりませんでした。
特に、ある一枚の作品と、それに続く別の地域「沖縄」を紹介する個展の情報が、私の心を強く揺さぶりました。本記事では、この写真展で見つけた「写真家の技術と情熱の結晶」、そして「知られざる絶景への誘い」について、詳細かつ具体的なレポートをお届けします。




🌕 糸島の空で実現した「奇跡の瞬間」:田中耕太郎氏の壮大な挑戦
会場で展示されていた多くの素晴らしい作品の中でも、ひときわ異彩を放っていたのが、田中耕太郎氏の作品「糸島上空2000㎜」でした。
作品のタイトルからすでに技術的な挑戦を感じさせますが、実際にその写真が捉えていたのは、満月を背景に、まさにその上空を横切るように飛行する一機の飛行機という、息をのむような「奇跡の瞬間」でした。

✈️ 4ヶ月の緻密な計画が生んだ芸術
この作品のすごさは、単にシャッターチャンスに恵まれた偶然の産物ではないという点です。会場で直接、撮影者である田中耕太郎さんから詳細な説明を伺うことができ、その裏にある途方もない計画と情熱を知りました。
- 機材選定と焦点距離の計算:数年前の600mmの望遠レンズでの経験を踏まえ、今回はさらなる迫力を求めて「2000m」という超望遠域での撮影に挑まれたとのこと。
- 天体と航空機の軌道予測:背景となる月の位置、そして月の影(明るさ)と、飛行機の運行ルートが正確に重なる瞬間を導き出す必要がありました。このための準備と計算は4ヶ月以上に及び、天候や月の満ち欠け、そして飛行ルートのわずかな変動までも考慮に入れた緻密なシミュレーションが行われました。
- ターゲットの絞り込み:最終的にターゲットとして絞り込まれたのは、5月末のわずか4日間。しかも、飛行機の運行ルートは、宮崎から福岡に向かうJAC 日本エアコミューター(https://www.jac.co.jp)の便で、志摩芥屋(しまけや)上空を通過し、時間帯は17時~18時頃という、極めて限定された条件下でした。
- 撮影地の選定:飛行機と月が完璧に重なるための距離と角度を計算し、撮影場所として選ばれたのは糸島の「とき」付近。
アマチュアという枠を超え、もはやプロフェッショナルな天文観測と航空工学の知識さえ要するこの壮大なプロジェクト。その結果、生まれたのが、背景の月の輪郭までくっきりと写し出し、飛行機をシルエットとして際立たせた、技術と芸術が融合した一枚です。
「糸島上空2000m」は、糸島の豊かな自然だけでなく、その上空を飛び交う人工物さえも、計算し尽くされた美の対象に変えることができるという、写真の持つ無限の可能性を証明しています。この作品一つだけでも、この写真展に足を運ぶ価値が十分にあったと断言できます。
志摩芥屋付近の写真も多かったため、下記地図を貼らせて頂きました。
💡 光の残像が語る物語:清川健司氏の独創的な世界観
同じく出展者の一人である清川健司氏の作品も、田中氏とは異なる視点から、写真の奥深さを伝えてくれました。
清川氏の作品には、長時間露光の技術を駆使し、飛行機の光の残像を捉えた見事な作品がありました。空を流れる星や、夜の滑走路を離着陸する飛行機の灯りが、まるで未来的な光の帯となって画面を彩り、静止画でありながら時間と動きを感じさせるドラマチックな表現に圧倒されます。
この「光と影」、そして「時間の概念」を巧みに操る清川氏の感性は、次の章でご紹介する沖縄での個展へと繋がっていきます。
🏝️ 【次回予告】沖縄の「知られざる日常」:清川健司氏 個展
「糸島を紹介するアマチュア写真家4人展」の会場で、さらに貴重な情報を得ることができました。それは、清川健司さんが、この展示会の直後に個展を開催されるというニュースです。

🎨 「シルエットで紹介する貴方の知らなかった沖縄」
清川氏の個展のテーマは、「シルエットで紹介する貴方の知らなかった沖縄」。
この個展は、以下の日程で、同じくアクロス福岡2階メッセージホワイエで開催されます。
| 項目 | 詳細 |
| 展示会名 | シルエットで紹介する貴方の知らなかった沖縄 |
| 会期 | 2025年11月24日(月・休) ~ 11月30日(日) |
| 開催時間 | 10:00~18:00 (初日12:00から、最終日16:00まで) |
| 会場 | アクロス福岡2階 メッセージホワイエ |
| 入場料 | 無料 |
| 主催 | 清川 健司 |
🖼️ シルエットに込められた「想像力」の力
清川氏は、建設会社を定年退職されてから、沖縄に通い続けて情熱的な活動を続けているとのこと。
この個展は、昨年の個展「翼のKISEKI:貴方が知らなかった沖縄」の続編にあたり、観光地としてではない、沖縄の「日常の光景」に光を当てた作品が中心となります。
特に注目すべきは、その表現手法です。
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逆光の美学: 黄昏の海岸、古城(グスク)、漁港などに集う人々を、あえて逆光で捉えます。
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表情を消す演出: 人々の表情や細部をシルエットとして表現することで、意図的に情報を削ぎ落とします。
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観る人への問いかけ: 表情が見えないからこそ、観客は写真の背景にある物語や感情を想像し、より深く作品世界に入り込むことができます。
このドラマチックで情緒的な作品世界は、「見えないからこそ見えてくる多様な世界」を私たちに教えてくれるでしょう。糸島展で感じた清川氏の光に対する独特の感性が、沖縄の壮大な風景と人々の生活をどのように描き出すのか、非常に楽しみです。
📍 「糸島を紹介するアマチュア写真家4人展」開催概要(11月16日で終了)
私が感動した「糸島を紹介するアマチュア写真家4人展」は、残念ながら2025年11月16日(日)をもって終了しますが、今回の記事を読まれた方が、いかに素晴らしい展示会であったか、そして次回開催への期待を高めていただければ幸いです。
📸 展示会詳細
| 項目 | 詳細 |
| 展示会名 | 糸島を紹介するアマチュア写真家4人展 |
| 会期 | 2025年11月10日(月)~11月16日(日) (※終了) |
| 開催時間 | 10:00~18:00 (初日12:00から、最終日16:00まで) |
| 会場 | アクロス福岡2階 メッセージホワイエ |
| 入場料 | 無料 |
| 主催 | 糸島を紹介するアマチュア写真家4人(田中耕太郎、丹生曻一、瀬崎茂海、清川健司) |
出展者の皆さんは、写真歴ベテラン揃いで、入賞歴を持つ実力派ばかりです。糸島の日常、景勝地、季節の移ろいなど、多彩なテーマで「まだ知らない糸島」を紹介してくださいました。
🗺️ アクロス福岡へのアクセス情報
アクロス福岡は、福岡市営地下鉄「天神」駅の16番出口に直結しているため、公共交通機関でのアクセスが非常に便利です。
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会場住所: 福岡市中央区天神1-1-1
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公共機関をご利用の場合: 地下鉄「天神」駅16番出口直結
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お問合せ先: アクロス福岡 文化観光情報ひろば (TEL:092-725-9100)
🤝 写真展が繋ぐ「地域愛」と「プロ意識」
今回の2つの写真展を通じて強く感じたのは、アマチュア写真家という肩書きの裏にあるプロにも劣らない技術、探求心、そして対象地域への深い愛情です。
田中氏の月と飛行機の作品は、科学的な計算とロマンティシズムの融合であり、まさに技術の勝利でした。そして、清川氏の糸島・沖縄の作品群は、光と影、そしてシルエットという芸術的な視覚表現を通じて、日常の中に隠されたドラマを浮き彫りにしています。
彼らの作品は、私たちが普段見過ごしている地元の魅力や、旅先の日常の美しさを再認識させてくれる力があります。
特に、糸島は単なる海水浴やカフェ巡りの場所ではなく、写真家を駆り立てるほどの奥深い魅力と景観を持っていることが伝わってきます。また、沖縄も観光名所だけではない、人の営みと自然のダイナミズムが息づく場所であることが、清川氏のシルエット作品によって示唆されます。
🗝️ まとめ:福岡から始まる、写真と旅の新たな視点
「makuro11.com」をご覧の皆様には、本記事でご紹介したアマチュア写真家の方々の情熱と、彼らが切り取った糸島と沖縄の「知られざる絶景」の魅力が伝わったことと思います。
「糸島を紹介するアマチュア写真家4人展」は終了しますが、清川健司氏の個展「シルエットで紹介する貴方の知らなかった沖縄」は、2025年11月24日(月・休)から30日(日)までアクロス福岡で開催されます。
写真愛好家の方、糸島ファン、沖縄ファンの方はもちろん、「写真」という芸術に興味がある全ての方に、清川氏の作品が提示する「見えないからこそ見えてくる世界」を体感していただきたいと強く思います。
ぜひ、アクロス福岡に足を運び、ドラマチックで情緒的なシルエットの世界に浸り、ご自身の想像力を刺激してみてください。
メッセージホワイエの申し込み方法も教えて頂きましたので下記URLをご参考にして頂ければ幸いです。

