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レイ・ブライアント『Plays』の魅力|ピアノ・トリオの名盤を徹底解説

レイ・ブライアント・プレイズ 趣味を通して感じる癒し

レイ・ブライアント『Plays』— 幻のピアノ・トリオ名盤を味わう

最後にYouTubeに上がっていた収録曲を貼らせて頂いています。

レイ・ブライアント『Plays』— 幻の名盤を徹底解説!ジャズの歴史と魅力に迫る

1950年代のジャズシーンと『Plays』が生まれた背景

ハードバップとソウル・ジャズの時代

1950年代後半のジャズは、ビバップから進化したハードバップが主流でした。ハードバップは、複雑なアドリブや高速フレーズだけでなく、ブルースやゴスペルの要素を取り入れたソウル・ジャズへと発展していきます。

この時代、多くのジャズ・ピアニストが「モダンで洗練された中にも、ブルースのグルーヴを感じさせるスタイル」を確立しました。レイ・ブライアントもその流れの中で活躍し、彼のピアノ・タッチはジャズの伝統とモダンな感覚を見事に融合させたものでした。

レイ・ブライアントとは?— ジャズとブルースを極めた名ピアニスト

シカゴ出身の天才ピアニスト

レイ・ブライアント(Ray Bryant, 1931-2011)は、アメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のジャズ・ピアニストです。

・10代の頃からプロとして活動
・ブルースやゴスペルに根ざしたグルーヴ感が特徴
・ソロ・ピアノでも、トリオ編成でも抜群の安定感

彼は1950年代から60年代にかけて数多くの名作を残し、中でも『Little Susie』や本作『Plays』はピアノ・トリオの最高峰とされる作品のひとつです。

本作『Plays』は、1959年に録音された作品で、

・トミー・ブライアント(b)
・オリヴァー・ジャクソン(ds)

という強力なリズム隊とともに、レイ・ブライアントの個性が光るピアノ・プレイを存分に楽しめる内容になっています。

『Plays』収録曲とアルバムの魅力

レイ・ブライアント・プレイズ

1. デロネェのジレンマ(Delon’s Dilemma)
レイ・ブライアントのオリジナル曲で、彼のソウルフルな感覚とスウィングのセンスが凝縮された楽曲。軽快なリズムに乗せた流れるようなフレーズが魅力的。

2. ブルー・モンク(Blue Monk)
セロニアス・モンクの代表作を、ブライアントならではのアレンジで披露。モンクのオリジナルよりも、やや洗練されたブルージーな雰囲気が感じられる。

3. ミスティ(Misty)
エロール・ガーナー作曲の名バラード。繊細なタッチと豊かなハーモニーで、ブライアントの美しいピアノの音色が堪能できる。

4. スニーキング・アラウンド(Sneakin’ Around)
リズムが心地よく、まさに「Sneakin’(忍び歩く)」ようなスウィング感がある楽曲。

5. ナウズ・ザ・タイム(Now’s The Time)
チャーリー・パーカーの有名なブルース・ナンバー。ブライアントのプレイには、ブルースのエッセンスがしっかりと息づいている。

6. ホイートレイ・ホール(Wheatleigh Hall)
快活でエネルギッシュな楽曲。ドラムとベースとの絡みも聴きどころ。

7. ドゥードゥリン(Doodlin’)
ホレス・シルヴァーの有名なソウル・ジャズ・ナンバー。ゆったりとしたブルース・フィールが心地よい。

8. ア・ハンドレッド・ドリームス・フロム・ナウ(A Hundred Dreams From Now)
ロマンティックなバラード。レイ・ブライアントの繊細なタッチが光る名演。

9. バグス・ブルーヴ(Bag’s Groove)
ミルト・ジャクソン作曲のブルース・ナンバー。レイのバッキングとソロのコントラストが見事。

10. ウォーキン(Walkin’)
マイルス・デイヴィスが広めたジャズ・ブルースの名曲。スウィング感が強く、ダイナミックな演奏が楽しめる。

11. A列車で行こう(Take the “A” Train)
デューク・エリントンの代表曲。原曲の持つ躍動感を生かしながら、ブライアント流にアレンジ。ジャズ・ファンにはたまらない名演。

12. ウィスパー・ノット(Whisper Not)
ベニー・ゴルソン作曲の名バラード。エレガントで洗練されたプレイが心に響く。

『Plays』はなぜ名盤なのか?

このアルバムが「幻の名盤」と呼ばれる理由は、その演奏の完成度の高さにあります。

・ブルースとスウィングが絶妙に融合
・一音一音が明確で、躍動感がある
・ピアノ・トリオの理想的なアンサンブル

特に「A列車で行こう」や「ウォーキン」などの名曲の解釈は、レイ・ブライアントならではの個性が光る名演として語り継がれています。

まとめ:レイ・ブライアント『Plays』は聴くべきジャズ・ピアノの名盤

ジャズ・ピアノ・トリオの傑作として、レイ・ブライアントの『Plays』は今なお多くのファンに愛される作品です。

・ブルージーでソウルフルなタッチ
・スウィング感あふれる演奏
・ジャズの名曲をブライアント流にアレンジ

ぜひ、この名盤をじっくりと味わいながら、ジャズの奥深さを感じてみてください。

下記URLはYouTubeにRay Bryant Trio – Whisper Notが上がっていましたので貼らせて頂きました。

これから、徐々にステレオ録音(1958年前後~)、ハードバップ時代のアルバムのご紹介になってきますのでお楽しみに・・・

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