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【Jazz おすすめ名盤】マイルス・デイビスの名作『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』:ハードバップの金字塔を築いたジャズ・アルバム

ラウンド・アバウト・ミッドナイト 趣味を通して感じる癒し

マイルス・デイビスの『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』:ハードバップの名作とその時代背景

ラウンド・アバウト・ミッドナイト

最後にYouTubeに上がっていた収録曲を貼らせて頂いています。

1950年代のジャズシーン:マイルス・デイビスの登場とハードバップの発展

1950年代は、ジャズがビバップからハードバップ、そしてモードジャズへと進化していく重要な時期でした。この時代、ジャズはより個性的で複雑な表現方法を追求し始め、多くの名盤が生まれました。

マイルス・デイビス(Miles Davis)は、この時代を象徴するアーティストの一人であり、彼の音楽はジャズの進化に多大な影響を与えました。特に、ハードバップというスタイルの確立において、デイビスの音楽は重要な役割を果たしました。

マイルス・デイビスとモダンジャズ:革新者の軌跡

マイルス・デイビスは、1926年にイリノイ州で生まれ、1940年代後半からジャズ界に登場しました。彼はトランペット奏者としての卓越した技術と革新的な音楽スタイルで知られています。

1940年代末にはチャーリー・パーカーとともに活動し、その後も自身のバンドで新しいサウンドを追求しました。デイビスの音楽は、単なるジャズの枠を超え、モダンジャズの新しい方向性を切り開くものでした。

1950年代中盤にデイビスは、まだ無名だったテナーサックス奏者ジョン・コルトレーン(John Coltrane)をバンドに迎え、これが後の「ファースト・グレート・クインテット」と呼ばれるグループの結成につながります。このクインテットは、ジャズにおける即興演奏の新しいスタイルを確立し、その後のジャズに多大な影響を与えました。

『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』のアルバム概要と収録曲

『ラウンド・アバウト・ミッドナイト(’Round About Midnight)』は、1955年から1956年にかけてニューヨークで録音され、マイルス・デイビスが米Columbiaレコードに移籍して初めて発表したアルバムです。このアルバムは、デイビスのハードバップのスタイルを確立し、彼のキャリアの中でも重要な作品とされています。

アルバムに収録された楽曲は以下の通りです

収録曲
1 ラウンド・ミッドナイト
2 アー・リュー・チャ
3 オール・オブ・ユー
4 バイ・バイ・ブラックバード
5 タッズ・デライト
6 ディア・オールド・ストックホルム

ラウンド・ミッドナイト(’Round Midnight): セロニアス・モンクの作曲で、デイビスが美しくも切ないメロディをトランペットで奏でる名演。

アー・リュー・チャ(Ah-Leu-Cha): チャーリー・パーカーの影響が色濃いアップテンポな曲で、エネルギッシュな演奏が特徴。

オール・オブ・ユー(All Of You): コール・ポーターのスタンダードナンバーをデイビスが独自の解釈で演奏。

バイ・バイ・ブラックバード(Bye Bye Blackbird): ジャズスタンダードとして有名なこの曲は、デイビスの繊細なトランペットプレイが光る。

タッズ・デライト(Tadd’s Delight): タッド・ダメロンの作曲で、リズムセクションが際立つ曲。

ディア・オールド・ストックホルム(Dear Old Stockholm): スウェーデンのフォークソングをアレンジしたもので、ジャズとフォークの融合を感じさせる一曲。

Two Bass Hit: さらにリズミカルで力強い演奏が際立つ楽曲。
Little Melonae: ハードバップスタイルを代表する曲の一つ。
Budo: 1949年にマイルス・デイビスがパリで演奏したもので、後の彼のキャリアを示す重要な曲。
Sweet Sue, Just You: スタンダードなバラードで、アルバムの締めくくりとしてふさわしい楽曲。

名演の共演者たち:ジョン・コルトレーンとオリジナル・クインテット

『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』では、マイルス・デイビスとともに、次世代を代表するジャズミュージシャンたちが名演を繰り広げています。ジョン・コルトレーン(John Coltrane)は、テナーサックスとしての独自のスタイルを展開し、後にジャズの歴史に名を刻むことになる偉大なアーティストです。

また、ピアニストのレッド・ガーランド(Red Garland)、ベーシストのポール・チェンバース(Paul Chambers)、ドラマーのフィリー・ジョー・ジョーンズ(Philly Joe Jones)がこのアルバムに参加し、それぞれの卓越した技術がアルバム全体に独特の深みを与えています。

アルバムの魅力:ハードバップの完成形としての『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』

『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』は、ジャズのハードバップスタイルの完成形として位置づけられる名盤です。マイルス・デイビスは、ここでモダンジャズの新たなスタイルを確立し、ジャズの歴史において非常に重要な役割を果たしました。

特にタイトル曲「ラウンド・ミッドナイト」の演奏は、ジャズ史上最も美しいトランペット演奏の一つとされ、デイビスの内面的な表現力が存分に発揮されています。

音楽ファンが『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』を聴くべき理由

『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』は、ジャズ初心者から愛好者まで、すべての音楽ファンにとって必聴のアルバムです。デイビスの演奏は、彼の感情の深さと技術の高さを感じさせ、聴く者の心を揺さぶります。

また、このアルバムは、ジョン・コルトレーンをはじめとする他の偉大なミュージシャンたちの演奏も楽しめるため、ジャズの複雑さと美しさを理解するのに最適です。ジャズの歴史を知り、その深みを味わいたい方には、このアルバムを強くおすすめします。

下記URLはYouTubeにMiles Davis – Round About Midnight (1957) Full Albumが上がっていましたので貼らせて頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=w6PfwriXJbs

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