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ブルーノートの伝説『アス・スリー』|ホレス・パーランの最高傑作とジャズ黄金期の魅力を徹底解説!【癒しのジャズ名盤】

アス・スリー ホレス・パーラン 趣味を通して感じる癒し

『Us Three』ホレス・パーランの傑作アルバムで感じる深い癒しとジャズ黄金期の鼓動

ジャズ黄金時代の響き ─ 1960年代の音楽的背景

1960年代初頭は、ジャズがスウィングからビバップ、そしてハード・バップへと進化した「黄金時代」の真っ只中。特にハード・バップは、黒人文化の力強さと都会的洗練が交差し、ブルージーでソウルフルなスタイルを確立していました。

この時期、Blue Note Records(ブルーノート)は、ルディ・ヴァン・ゲルダーのエンジニアリングによる高音質録音と、リード・マイルスによる洗練されたジャケットデザインで、ジャズ・レーベルの中でも一線を画していました。

そんな文脈の中で生まれたのが、ホレス・パーランの『Us Three』です。

アーティスト紹介:ホレス・パーランという異端の天才

Horace Parlan(ホレス・パーラン)は、右手の小児麻痺というハンディキャップを抱えながらも、唯一無二のピアノスタイルを築いた異色のジャズ・ピアニストです。

彼はチャールズ・ミンガスのグループで頭角を現し、1960年にBlue Noteから初のリーダー作『Movin’ & Groovin’』をリリース。その後すぐに発表されたのが、本作『Us Three』です。

独特なタッチとブルースへの深い愛情、そして執拗に繰り返されるモチーフの「呪文のような構成」が彼の特徴。このアルバムではその個性が全開となり、ジャズ・ピアノ・トリオの歴史に深く刻まれることになります。

強力なリズム隊とトリオの化学反応

アス・スリー ホレス・パーラン

  • ピアノ:Horace Parlan(ホレス・パーラン)

  • ベース:George Tucker(ジョージ・タッカー)

  • ドラム:Al Harewood(アル・ハレウッド)

この三人によるアンサンブルは、パーランの粘り気あるピアノを軸に、タッカーの太く重いベースと、ヘアウッドの堅実ながらダイナミックなドラミングが見事に絡み合い、ブルージーで骨太な「黒いジャズ」の真髄を感じさせてくれます。

アルバム『Us Three』全曲解説

Us Three(アス・スリー)

アルバムタイトル曲であり、ジャズ史上屈指の名演として知られるこの楽曲は、ジョージ・タッカーのベースソロで始まり、そこからパーランの「呪術的」とも言えるフレーズが執拗にリピートされていきます。

演奏が進むごとに徐々にエネルギーが高まり、聴く者の心を掴んで離さない。その迫力とグルーヴ感は、初めて聴いた者に「これが本物のジャズか」と思わせる衝撃を与えるはずです。

I Want To Be Loved

一転して、バラード調の耽美的なナンバー。静かに語りかけるようなピアノが、心に染み入ります。アルバムにおける「癒し」の側面を象徴する一曲であり、リラックスした夜にぴったりの演奏です。

Come Rain or Come Shine

名スタンダードのカヴァー。しっとりとしたスイング感が美しく、ホレス・パーランの柔らかくも芯のあるタッチが光ります。控えめながらも緻密なアプローチが心地よい。

Wadin’

パーランの自作曲。冒頭の重厚なベースに導かれ、ねっとりとしたグルーヴで展開する一曲。どす黒いスウィングがジャズの深淵を感じさせ、「Speakin’ My Piece」での再演とも比較したくなる楽曲です。

The Lady is a Tramp

軽快にスイングするアメリカン・スタンダード。演奏の合間に垣間見えるユーモアと、三人の息の合ったプレイが魅力です。アルバム全体にアクセントを加える明るい一曲。

Walkin’

ハード・バップ定番のこの曲では、パーランの「黒さ」が炸裂。ねちっこくスイングしながらも、ドラムとベースの一体感が爽快で、重量感あるアンサンブルが味わえます。

Return Engagement

再びパーランのオリジナル曲。テーマでは軽快にスイングしますが、ソロに入ると深い「黒さ」が前面に出てくる構成。この緩急がたまらない中毒性を生んでおり、聴くたびに新たな発見があります。

ジャズを趣味にする人へ伝えたい癒しの魅力

この『Us Three』は、ただ「格好良いジャズ」ではありません。ホレス・パーランのタッチには、どこか人間臭く、温かみのある癒しが宿っています。

リラックスした夜、グラス片手に流すもよし。読書やブログ執筆のBGMにしても心地よい。仕事に疲れた心にじわりと効いてくる、そんな一枚です。

なぜ今『アス・スリー』を聴くべきなのか?

  • 高音質リマスターで蘇った60年代の音

  • ピアノ・トリオの真骨頂を体感できる濃密な演奏

  • ジャズ初心者にもおすすめの分かりやすいブルース感

音楽ストリーミングでも聴ける時代ですが、ぜひ一度フィジカルで手に取り、ジャケットのアートワークも含めてこの名盤を味わってみてください。

終わりに:趣味としてのジャズとの出会いに

『Us Three』は、ジャズの歴史や技術に精通していなくても楽しめる、純粋な音のエネルギーに満ちた作品です。趣味としてジャズを深める中で、癒しと刺激を同時に与えてくれるこのアルバムは、まさに「入り口」として最適な一枚。

日々の喧騒の中で、音楽が与えてくれる心の余白。あなたの癒しの時間に、『Us Three』が寄り添ってくれることを願っています。

最後にYouTubeに上がっていた収録曲を貼らせて頂いています。

下記URLはYouTubeにHorace Parlan – Us Threeが上がっていましたので貼らせて頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=7DsYXW48KH8&list=PLE0EE81F2615F5C84

これから、徐々にステレオ録音(1958年前後~)、ハードバップ時代のアルバムのご紹介になってきますのでお楽しみに・・・

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現在、年代順のアルバム紹介となっているため、下記の別ブログではJazz 名盤 紹介の部屋でカテゴリー別でのアルバムをご紹介しています。是非ご覧ください。

🔗Jazz 名盤 紹介の部屋 – 松藏七代 生活お役立ち部屋&趣味の部屋

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