ディジー・ガレスピー・アット・ニューポート+3:1957年ニューポート・ジャズ・フェスティバルの伝説を刻む名盤
最後にYouTubeに上がっていた収録曲を貼らせて頂いています。
ジャズの時代背景とアルバム紹介
1950年代、ジャズは急速な変化を遂げ、新しいスタイルが次々と生まれました。その中でも「ビバップ」は、速いテンポと複雑な即興演奏で当時の音楽シーンを革新した重要なスタイルでした。
このビバップの発展には、「ビバップの帝王」と称されるディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)の存在が欠かせませんでした。彼はモダン・ジャズの礎を築くと同時に、ジャズにラテン音楽のリズムを取り入れ、新しい音楽的境地を開拓しました。
「ディジー・ガレスピー・アット・ニューポート+3」は、1957年7月6日に行われたニューポート・ジャズ・フェスティバルでのライブ録音です。
ここでのディジーのパフォーマンスは、彼のビッグバンド・スタイルが最も充実していた時期のものとして評価されています。リー・モーガンやウィントン・ケリー、ベニー・ゴルソンといった新鋭ミュージシャンを揃えたオールスター・ビッグバンドでの演奏は、当時のジャズファンにとってまさに夢のような体験でした。
アーティスト紹介:ディジー・ガレスピーとその仲間たち
ディジー・ガレスピー(トランペット)は、ビバップの発展とともに数々の革新的な試みを重ねた音楽家です。本アルバムに参加したリー・モーガンは当時18歳の若手で、卓越したトランペット・プレイが「チュニジアの夜」で特に際立っています。
また、サックス奏者のベニー・ゴルソンやピアニストのウィントン・ケリーといったミュージシャンも、この後のジャズシーンにおいて大きな足跡を残しました。
アルバムの内容詳細と聴きどころ
本作「ディジー・ガレスピー・アット・ニューポート+3」には、ディジーの代表曲「ディジーズ・ブルース」や「マンテカ・テーマ」など、エネルギッシュな演奏が収録されています。
特に、「チュニジアの夜」では、18歳のリー・モーガンが圧巻のソロを披露し、その鮮烈なトランペットの響きが聴き手を圧倒します。ディジーの多才なアプローチに加え、ベニー・ゴルソンの深みあるサックスや、ウィントン・ケリーの流れるようなピアノも聴きどころです。
収録曲リスト:
ディジーズ・ブルース
スクール・デイズ
ドゥードリン
マンテカ・テーマ
アイ・リメンバー・クリフォード
クール・ブリーズ
ゾディアック組曲(ボーナストラック)
キャリオカ(ボーナストラック)
チュニジアの夜(ボーナストラック)
ディジー・ガレスピーの功績と本アルバムの意義
ディジー・ガレスピーは、ジャズの歴史においてラテン・ジャズの先駆者としても知られ、リズムとメロディの新しい融合を追求し続けました。
本アルバムは彼の音楽的探究の集大成であり、ビッグバンドを率いたパフォーマンスが堪能できる一枚です。彼の作曲とバンド編成への情熱が色濃く反映されており、1950年代のジャズのエネルギーを感じさせる作品として、今もなおジャズファンに愛され続けています。
下記URLはYouTubeにDizzy Gillespie & Lee Morgan – 1957 – Dizzy Gillespie At Newport – 01 Dizzy’s Bluesが上がっていましたので貼らせて頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=EO2VCYVUu7w&list=PLUJ7V33M1wR1O7TD19LbpiqCRGT6RT-F0
これから、徐々にステレオ録音(1958年前後~)、ハードバップ時代のアルバムのご紹介になってきますのでお楽しみに・・・