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ソニー・ロリンズ&ブラウン=ローチ・クインテットの名盤:『ソニー・ロリンズ・プラス・フォー』の魅力を徹底解説

ソニー・ロリンズ・プラス・フォー 趣味を通して感じる癒し

ソニー・ロリンズ&ブラウン=ローチ・クインテットの名盤:『ソニー・ロリンズ・プラス・フォー』の魅力を徹底解説

ソニー・ロリンズ・プラス・フォー

最後にYouTubeに上がっていた収録曲を貼らせて頂いています。

アルバム紹介

『ソニー・ロリンズ・プラス・フォー(Sonny Rollins Plus Four)』は、ジャズの黄金時代を象徴する名作の一つです。

1956年に録音されたこのアルバムは、ソニー・ロリンズがリーダーとして名を連ねていますが、実質的には当時ジャズ界で絶大な評価を得ていたクリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテットによる演奏が中心です。

名トランペッターのクリフォード・ブラウン、革新的なドラマーのマックス・ローチ、そして若きロリンズの強力なサックスが絡み合い、ジャズ史に残る輝かしい作品となっています。

ジャズの時代背景

1950年代は、ハードバップがジャズシーンの主流として隆盛していた時期です。ビバップから発展したハードバップは、ブルースやゴスペルの要素を取り入れ、より力強く感情的な表現が特徴でした。その中心で活躍したのが、クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ・クインテットでした。

1956年当時、彼らのグループはジャズ界で一大旋風を巻き起こしていました。ブラウンのトランペットはテクニカルでありながらもメロディアスで、ローチのドラミングは複雑なリズムを自在に操り、独自のリズム感を生み出していました。

このクインテットは、わずか6ヶ月の活動期間に過ぎませんでしたが、その間に残した音楽は多くのジャズファンに深い感銘を与えています。

アーティスト紹介

ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)は、ジャズの歴史において最も偉大なテナーサックス奏者の一人です。1930年生まれのロリンズは、ビバップからハードバップへの移行期に台頭し、その豊かな表現力と即興演奏の技術で瞬く間にスターとなりました。

特に1950年代後半の彼の作品は、ジャズ史上に残る傑作が多く、この『ソニー・ロリンズ・プラス・フォー』もその一つです。

また、このアルバムで共演しているクリフォード・ブラウンは、1950年代ジャズの中でも特に輝いたトランペッターです。彼はわずか25歳でその生涯を交通事故で閉じることとなりますが、その短いキャリアの中で彼が残した音楽は多くのジャズミュージシャンに影響を与え続けています。

さらに、マックス・ローチ(Max Roach)は、ジャズドラムの革命児と称される存在で、斬新なリズムアプローチでジャズの枠を広げました。彼のドラミングは、リズムを単なる伴奏から解放し、独自の表現力を持つ一つの楽器として位置付けたのです。

アルバム内容紹介

『ソニー・ロリンズ・プラス・フォー』には、全5曲が収録されており、ハードバップのエッセンスを凝縮した作品です。各楽曲が、演奏者たちの情熱と技術の高さを示し、ジャズの魅力を存分に引き出しています。

1. ヴァルス・ホット (Valse Hot)
この曲は、ソニー・ロリンズのオリジナル作品で、ジャズに珍しい3拍子のワルツ形式を取り入れています。ロリンズのテナーサックスが軽やかに舞い、クリフォード・ブラウンのトランペットがエネルギッシュなソロを繰り広げる、アルバムの冒頭を飾るにふさわしい一曲です。

2. キス・アンド・ラン (Kiss and Run)
アップテンポでスウィング感溢れるこの曲では、リズムセクションの軽快なプレイが光ります。ブラウンとロリンズのソロの応酬がスリリングで、聞く者を引き込む一曲です。

3. 胸に歌があふれ (I Feel a Song Coming On)
このスタンダード曲では、ロリンズのテナーサックスが豊かな表情を見せ、エモーショナルな演奏が際立ちます。バンド全体のアンサンブルが非常にタイトで、各プレイヤーの技量の高さが感じられるトラックです。

4. 眠れぬ夜は (Count Your Blessings Instead of Sheep)
バラード曲で、ロリンズの抒情的なサックスが深く心に響きます。クリフォード・ブラウンの美しいトランペットソロが感動的で、アルバムの中でも特に印象に残る一曲です。

5. ペント・アップ・ハウス (Pent-Up House)
ロリンズのもう一つのオリジナル曲で、明るくエネルギッシュなフィナーレを迎えるナンバーです。アップビートなリズムと洗練されたメロディーが、アルバム全体を締めくくるのにふさわしい終曲です。

まとめ

『ソニー・ロリンズ・プラス・フォー』は、ジャズ史に残る傑作であり、ソニー・ロリンズ、クリフォード・ブラウン、マックス・ローチというジャズ界の巨人たちが繰り広げた一連の演奏が詰まっています。1950年代のハードバップの真髄を味わえるこのアルバムは、ジャズファンならずとも一度は聴くべき作品です。

特に、ロリンズの独創的なサックスと、ブラウンのブリリアントなトランペット、そしてローチの複雑でダイナミックなドラミングが、完璧なハーモニーを作り出しており、この一瞬の共演がジャズの歴史に刻まれています。

下記URLはYouTubeにSonny Rollins – Plus 4 ( Full Album )が上がっていましたので貼らせて頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=lwF81QKMpj4

これから、徐々にステレオ録音(1958年前後~)、ハードバップ時代のアルバムのご紹介になってきますのでお楽しみに・・・

下記は関連記事になります。見て頂ければ幸いです。

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