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【癒しと高揚感が交差する一枚】フレディ・ハバード『オープン・セサミ+2』で感じるジャズの真髄|ブルーノート黄金期の傑作レビュー

オープン・セサミ+2 趣味を通して感じる癒し

心に沁みる一音、22歳の閃光 ─ フレディ・ハバード『オープン・セサミ+2』が放つジャズの魔法

最後にYouTubeに上がっていた収録曲を貼らせて頂いています。

はじめに:趣味を通じて得られる癒しと音楽の力

日々の喧騒の中で、ふとした瞬間に音楽が与えてくれる癒しは計り知れません。特にジャズという音楽ジャンルは、即興性と叙情性が融合し、その一音一音が心に深く染み込んできます。

今回紹介するのは、そんなジャズの魅力を余すことなく凝縮したアルバム、フレディ・ハバードのデビュー作『Open Sesame(オープン・セサミ)』です。

ジャズ黄金期の幕開け:1960年代の音楽的背景

1960年はジャズにとって大きな変革の年でした。ハードバップの成熟期を迎え、モード・ジャズやフリー・ジャズへの移行が徐々に始まっていた時期。マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、オーネット・コールマンらが革新的な音楽を生み出す中、ブルーノート・レーベルは伝統と革新の架け橋として重要な役割を担っていました。

そのような激動の時代に、若干22歳の新星がシーンに登場します。それが、フレディ・ハバードでした。

アーティスト紹介:フレディ・ハバードとは何者か?

フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)は、1938年インディアナ州インディアナポリス生まれ。1958年にニューヨークへ移住するとすぐに頭角を現し、ジョン・コルトレーンやエリック・ドルフィーといった名だたるジャズメンの録音に参加。持ち前のシャープでアグレッシブなトランペット・プレイで、一気に注目を集めました。

彼のスタイルは、ハードバップの正統を受け継ぎながらも、叙情的で鋭敏な感覚が特徴。技術力だけでなく、感情の揺らぎまでも巧みに表現するその演奏は、聴く者の心を揺さぶります。

アルバム概要:『Open Sesame +2』という名盤

オープン・セサミ+2

  • リリース年:1960年

  • レーベル:Blue Note

  • 録音日:1960年6月19日

  • 録音場所:ニュージャージー

本作は、ブルーノート創立80周年記念盤として高音質UHQ-CDで再発され、オリジナルに加え別テイク2曲のボーナス・トラックが追加されています。

収録曲とその魅力を徹底解説

Open Sesame(オープン・セサミ)

アルバムの冒頭を飾るタイトル曲は、異国情緒あふれる旋律と躍動感に満ちた一曲。タイトル通り“開かれる扉”を連想させるような、神秘的で引き込まれるサウンドが特徴。ハバードの音色は鮮烈で、まさにデビュー作にふさわしい存在感です。

But Beautiful(バット・ビューティフル)

スタンダードナンバーの名演。哀愁を帯びたメロディを、ハバードは静かに、しかし芯のあるトーンで吹き上げます。夜の読書やゆったりとした時間に最適な癒しの一曲。

Gypsy Blue(ジプシー・ブルー)

作曲者は幻の名手ティナ・ブルックス。どこか哀しさと情熱を湛えたブルース調の一曲で、アルバムの中でも非常に印象的な存在です。ティナ・ブルックスのテナー・サックスが冴え渡ります。

All or Nothing at All(オール・オア・ナッシング・アット・オール)

スウィング感とリリカルなメロディが同居する、スタンダードの魅力が詰まったナンバー。ハバードとタイナーの掛け合いが秀逸。

One Mint Julep(ワン・ミント・ジュレップ)

一転して軽快でグルーヴィなこの曲は、アルバム全体に良いリズム感のアクセントを加えます。リスナーを飽きさせないセンスの良さを感じさせます。

Hub’s Nub(ハブズ・ナブ)

ハバード自身のオリジナルで、若々しさと力強さに満ちた一曲。トランペットの速いパッセージに、リズムセクションが見事に呼応します。

Open Sesame(別テイク)

Gypsy Blue(別テイク)

ボーナストラックとして収録された2曲は、同じ構成ながら異なる表情を見せてくれる別テイク。演奏者の即興的なアプローチが、ジャズの醍醐味を改めて感じさせてくれます。

参加メンバーの豪華さと相互作用

  • フレディ・ハバード(tp)

  • ティナ・ブルックス(ts)

  • マッコイ・タイナー(p)

  • サム・ジョーンズ(b)

  • クリフォード・ジャーヴィス(ds)

特筆すべきは同い年のマッコイ・タイナーとの共演。のちにジョン・コルトレーン・カルテットで歴史的名演を残す彼が、すでに高い完成度を見せている点も本作の聴きどころの一つです。

ブルーノートの美学と音作りのこだわり

『オープン・セサミ』は、ブルーノートの典型的な音作りを感じられる一枚です。録音エンジニアにはルディ・ヴァン・ゲルダー、プロデューサーにはアルフレッド・ライオンが名を連ね、音楽的にも録音技術的にも極めて高いクオリティを誇ります。

癒しとしてのジャズ、趣味としての深み

このアルバムを聴いて感じるのは、ただの音楽を超えた“温もり”です。情熱的でありながらも、静けさを内包したジャズの世界観は、趣味としての深い癒しの時間を与えてくれます。

特に夜、温かい飲み物を片手に静かにスピーカーから流すジャズ。忙しい日々の中にある“私だけの時間”を演出するには、これ以上ない一枚です。

まとめ:『Open Sesame +2』は未来へと続くジャズの入口

フレディ・ハバードの『Open Sesame』は、単なるデビュー盤ではなく、ジャズの未来を切り拓く起点とも言える一作です。

ブルーノートの芳醇な音世界の中で、22歳のハバードが奏でた一音一音は、60年以上経った今も色褪せず、リスナーの心を静かに揺さぶり続けています。

あなたの趣味の時間に、心からの癒しを届ける音楽として──ぜひ、この名盤を手に取ってみてください。

下記URLはYouTubeにFreddie Hubbard – Open Sesameが上がっていましたので貼らせて頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=07NR8vD-MAc&list=PLE1SK0O9FkE7OxPT4jtYC9tCpFIw0Uljz

これから、徐々にステレオ録音(1958年前後~)、ハードバップ時代のアルバムのご紹介になってきますのでお楽しみに・・・

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