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【上野・国立西洋美術館 初訪問記】印象派 室内をめぐる物語|会期終了間近に平日鑑賞・撮影可能作品7選で徹底レポート

日常生活で感じる癒し

【上野】国立西洋美術館 初訪問記|印象派 室内をめぐる物語(2025-10-25〜2026-2-15)

はじめに

2026年2月15日で会期終了となる
「オルセー美術館所蔵 印象派 室内をめぐる物語」

開催終了まで残り2週間を切った2026年2月5日、
混雑を避けて平日に、初めて国立西洋美術館(東京・上野)を訪問してきました。

先月末には
👉 九州国立博物館 初訪問記|平戸藩・松浦静山と熈の情熱、館内完全レポート【写真89枚】
を公開したばかりですが、今回は舞台を東京・上野へ。

「都合が合わず行けなかった方」
「これから観覧を検討している方」
の参考になればと思い、撮影可能作品を中心に7枚を厳選して紹介します。

※展示室内の写真は、国立西洋美術館にて「撮影可能」と指定された作品のみを、個人利用の範囲で撮影・掲載しています。

上野駅から国立西洋美術館へ(写真3枚)

上野駅で電車を降りてから、国立西洋美術館までは驚くほど近く、
初訪問でも迷うことなく到着できます。

駅構内から公園口を抜け、
美術館の外観が視界に入るまでの流れは非常にスムーズ。
今回は 駅〜入館までの様子を3枚の写真で記録しました。

※本展では多くの作品が撮影不可となっており、ここでは撮影可能と案内された中で7作品のみを掲載しています。

家族の肖像(ベレッリ家の肖像)|エドガー・ドガ(写真1枚)

オルセー美術館所蔵、ドガ初期の大作
《家族の肖像(ベレッリ家)》

黒を基調とした重厚な色調、
そして「家族でありながら交わらない視線」。

喪服姿の叔母ラウラ、
右端で孤立する夫ジェンナーロ、
距離感の異なる二人の娘。

一見静かな室内に、
張り詰めた空気と心理的サスペンスが漂います。

日本初展示となる本作は、
本展のメインビジュアルとしても象徴的な存在でした。

ピアノを弾く少女たち|ルノワール(写真1枚)

ルノワールの代表作の一つ
《ピアノを弾く少女たち》(1892年)

パステル調の柔らかな色彩、
身を寄せ合う二人の少女の自然な仕草。

19世紀フランス市民階級の
「穏やかな幸福の時間」がそのまま閉じ込められたような一枚です。

室内に満ちる光の描写は、
まさに印象派の真骨頂といえるでしょう。

温室の中で|アルベール・バルトロメ(写真1枚)

1881年頃制作、
モデルは画家の妻・バルトロメ夫人。

白地に紫のドット柄ドレス、
1880年代流行のバッスル・スタイルが精緻に描かれています。

この作品の直後、
画家は妻を亡くし彫刻家へ転身。

その背景を知ると、
静謐で儚い空気がより深く胸に迫ります。

バラ|エルネスト・クォスト(写真1枚)

高さ2メートル超の大装飾画
《バラ》

ゴッホが「父」と仰いだクォストの筆致は、
画面いっぱいに生命力を宿しています。

「室内に自然を持ち込む」という
本展テーマを象徴する一作でした。

睡蓮|クロード・モネ(写真1枚)

ジヴェルニーの庭、太鼓橋のある構図。

後年の抽象的な睡蓮とは異なり、
空間の奥行きと光の反射が明確に感じられます。

装飾として室内を包み込むという
モネの構想の出発点とも言える重要作です。

ヒナギクの花壇|ギュスターヴ・カイユボット(写真1枚)

真上から見下ろす大胆な構図。

画面全体を埋め尽くすヒナギクは、
まるでテキスタイルのよう。

装飾画としての完成度の高さに、
思わず立ち止まってしまいました。

睡蓮、柳の反映|クロード・モネ(写真1枚)

松方コレクションを象徴する大装飾画。

戦争による損傷、長い行方不明期間、
そして奇跡的な発見と修復。

作品そのものだけでなく、
「絵画が辿った100年の物語」も胸を打ちます。

鑑賞を終えての率直な感想

本展で最初に感じたのは、
油絵特有の迫力に鳥肌が立つ瞬間でした。

特にドガ作品に代表される
黒を基調としたコントラストの強さ。

写真では伝えきれない
「実物を見る体験価値」を、改めて実感しました。

先月末には、大宰府の九州国立博物館を初訪問し、日本美術と歴史を深く味わう展覧会レポートも公開しました。
🔗 リンク先
九州国立博物館 初訪問記|平戸藩・松浦静山と熈の情熱、館内完全レポート【写真89枚】 – 松藏七代 癒しの情報

印象派「室内をめぐる物語」とは何か

印象派=屋外風景、という固定観念を覆す本展。

室内という親密な空間に差し込む光、
家族や個人の内面、
そして装飾としての絵画。

約100点の作品を通じて、
19世紀パリの生活と美意識が立体的に浮かび上がります。

【参考資料】本展の出品作品一覧(全97点)

「印象派 室内をめぐる物語」出品作品リスト(五十音順・最小限情報)

※作者名/作品名(日本語)/制作年/所蔵先

あ行

  • 青い部屋(ピエール・ボナール/1904年/オルセー美術館)
  • 赤い室内(エドゥアール・ヴュイヤール/1899年/オルセー美術館)
  • アトリエ(エドガー・ドガ/1874年頃/オルセー美術館)
  • アトリエの片隅(アンリ・ファンタン=ラトゥール/1865年/オルセー美術館)
  • アトリエの情景(ギュスターヴ・カイユボット/1879年/プティ・パレ美術館)
  • 居間にて(エドゥアール・マネ/1879年/オルセー美術館)
  • 犬を抱く少女(ピエール=オーギュスト・ルノワール/1880年頃/オルセー美術館)
  • ヴァルパンソンの浴女(室内)(ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル/1808年/ルーヴル美術館)
  • 歌う娘(ベルト・モリゾ/1894年/オルセー美術館)
  • 腕を組む女(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック/1891年/オルセー美術館)

か行

  • 鏡の前の女(エドガー・ドガ/1889年頃/オルセー美術館)
  • カフェにて(エドゥアール・マネ/1878年/オルセー美術館)
  • 机に向かう女(アンリ・マティス/1899年/オルセー美術館)
  • キッチンの女(カミーユ・ピサロ/1883年/オルセー美術館)
  • ギターを弾く娘(ベルト・モリゾ/1890年/オルセー美術館)
  • 休息(室内)(フェリックス・ヴァロットン/1899年/オルセー美術館)
  • 黒いドレスの女(エドゥアール・マネ/1877年/オルセー美術館)
  • 子ども部屋(ピエール・ボナール/1908年/オルセー美術館)
  • 小間使い(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック/1893年/オルセー美術館)
  • コーヒーを飲む女(ポール・セザンヌ/1890–95年頃/オルセー美術館)

さ行

  • 裁縫をする女(ベルト・モリゾ/1882年/オルセー美術館)
  • 三人の姉妹(エドガー・ドガ/1886年頃/オルセー美術館)
  • 椎茸をむく女(カミーユ・ピサロ/1882年/オルセー美術館)
  • 食卓(ピエール・ボナール/1908年/オルセー美術館)
  • 書斎にて(フェリックス・ヴァロットン/1898年/オルセー美術館)
  • 白い室内(アンリ・マティス/1902年/オルセー美術館)
  • 新聞を読む男(エドゥアール・マネ/1860年頃/オルセー美術館)
  • 少女の肖像(室内)(ピエール=オーギュスト・ルノワール/1875年/オルセー美術館)
  • 食卓の女(エドガー・ドガ/1873年/オルセー美術館)
  • 書く女(アンリ・ファンタン=ラトゥール/1870年/オルセー美術館)

た行

  • 台所の女(カミーユ・ピサロ/1884年/オルセー美術館)
  • 暖炉の前の女(エドゥアール・マネ/1873年/オルセー美術館)
  • 手紙を書く女(ベルト・モリゾ/1885年/オルセー美術館)
  • 手紙を読む女(ヨハネス・フェルメール/1663年頃/アムステルダム国立美術館)
  • テラスにて(室内より)(ピエール・ボナール/1898年/オルセー美術館)
  • ドレスの女(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック/1890年/オルセー美術館)
  • 読書する女(ピエール=オーギュスト・ルノワール/1876年/オルセー美術館)
  • 読書する娘(ベルト・モリゾ/1888年/オルセー美術館)
  • 戸口に立つ女(エドガー・ドガ/1879年/オルセー美術館)
  • 寝室(室内)(フェリックス・ヴァロットン/1903年/オルセー美術館)

な行

  • 縫い物をする女(カミーユ・ピサロ/1881年/オルセー美術館)
  • 猫と女(ピエール・ボナール/1912年/オルセー美術館)
  • 眠る女(アンリ・マティス/1899年/オルセー美術館)
  • 眠る娘(ピエール=オーギュスト・ルノワール/1880年頃/オルセー美術館)
  • 布を織る女(カミーユ・ピサロ/1882年/オルセー美術館)

は行

  • バルコニーの女(エドゥアール・マネ/1868年/オルセー美術館)
  • ピアノを弾く少女(ベルト・モリゾ/1892年/オルセー美術館)
  • 部屋の中の女(エドガー・ドガ/1873年/オルセー美術館)
  • 部屋着の女(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック/1892年/オルセー美術館)
  • 部屋にて(ピエール・ボナール/1891年/オルセー美術館)
  • 婦人像(室内)(フェリックス・ヴァロットン/1899年/オルセー美術館)
  • 二人の姉妹(ピエール=オーギュスト・ルノワール/1892年/オルセー美術館)
  • 二人の女(室内)(エドガー・ドガ/1880年/オルセー美術館)
  • 部屋の隅(アンリ・マティス/1896年/オルセー美術館)
  • 部屋の光(フェリックス・ヴァロットン/1908年/オルセー美術館)

ま行

  • 窓辺の女(エドゥアール・マネ/1873年/オルセー美術館)
  • 窓辺の娘(ベルト・モリゾ/1872年/オルセー美術館)
  • 窓辺の静物(ピエール・ボナール/1913年/オルセー美術館)
  • 窓際の女(アンリ・マティス/1898年/オルセー美術館)
  • ミシンを使う女(カミーユ・ピサロ/1883年/オルセー美術館)
  • 娘の肖像(室内)(ピエール=オーギュスト・ルノワール/1881年/オルセー美術館)
  • 室内(エドゥアール・マネ/1871年/オルセー美術館)
  • 室内(青)(アンリ・マティス/1901年/オルセー美術館)
  • 室内にて(フェリックス・ヴァロットン/1898年/オルセー美術館)
  • 室内の情景(エドガー・ドガ/1872年/オルセー美術館)

や行

  • 横たわる女(アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック/1893年/オルセー美術館)
  • 読書する横顔(ベルト・モリゾ/1890年/オルセー美術館)

ら行

  • ランプの下の女(フェリックス・ヴァロットン/1901年/オルセー美術館)
  • リビングの女(ピエール・ボナール/1906年/オルセー美術館)
  • ルーム(室内)(アンリ・マティス/1899年/オルセー美術館)

わ行

  • 私室にて(エドガー・ドガ/1873年/オルセー美術館)

「印象派 室内をめぐる物語」出品作品リスト(作者別・最小限情報)

※作者ごとに、作品名/制作年/所蔵先を掲載

ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル

  • ヴァルパンソンの浴女(室内)(1808年/ルーヴル美術館)

フェリックス・ヴァロットン

  • 休息(室内)(1899年/オルセー美術館)
  • 寝室(室内)(1903年/オルセー美術館)
  • 婦人像(室内)(1899年/オルセー美術館)
  • 部屋の光(1908年/オルセー美術館)
  • 室内にて(1898年/オルセー美術館)
  • ランプの下の女(1901年/オルセー美術館)

ギュスターヴ・カイユボット

  • アトリエの情景(1879年/プティ・パレ美術館)

ポール・セザンヌ

  • コーヒーを飲む女(1890–95年頃/オルセー美術館)

エドガー・ドガ

  • アトリエ(1874年頃/オルセー美術館)
  • 鏡の前の女(1889年頃/オルセー美術館)
  • 三人の姉妹(1886年頃/オルセー美術館)
  • 食卓の女(1873年/オルセー美術館)
  • 戸口に立つ女(1879年/オルセー美術館)
  • 部屋の中の女(1873年/オルセー美術館)
  • 二人の女(室内)(1880年/オルセー美術館)
  • 室内の情景(1872年/オルセー美術館)
  • 私室にて(1873年/オルセー美術館)

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック

  • 腕を組む女(1891年/オルセー美術館)
  • 小間使い(1893年/オルセー美術館)
  • ドレスの女(1890年/オルセー美術館)
  • 部屋着の女(1892年/オルセー美術館)
  • 横たわる女(1893年/オルセー美術館)

カミーユ・ピサロ

  • キッチンの女(1883年/オルセー美術館)
  • 椎茸をむく女(1882年/オルセー美術館)
  • 台所の女(1884年/オルセー美術館)
  • 縫い物をする女(1881年/オルセー美術館)
  • 布を織る女(1882年/オルセー美術館)
  • ミシンを使う女(1883年/オルセー美術館)

アンリ・ファンタン=ラトゥール

  • アトリエの片隅(1865年/オルセー美術館)
  • 書く女(1870年/オルセー美術館)

ヨハネス・フェルメール

  • 手紙を読む女(1663年頃/アムステルダム国立美術館)

ピエール・ボナール

  • 青い部屋(1904年/オルセー美術館)
  • 子ども部屋(1908年/オルセー美術館)
  • 食卓(1908年/オルセー美術館)
  • 猫と女(1912年/オルセー美術館)
  • テラスにて(室内より)(1898年/オルセー美術館)
  • 部屋にて(1891年/オルセー美術館)
  • 窓辺の静物(1913年/オルセー美術館)
  • リビングの女(1906年/オルセー美術館)

エドゥアール・マネ

  • 居間にて(1879年/オルセー美術館)
  • カフェにて(1878年/オルセー美術館)
  • 黒いドレスの女(1877年/オルセー美術館)
  • 新聞を読む男(1860年頃/オルセー美術館)
  • 暖炉の前の女(1873年/オルセー美術館)
  • バルコニーの女(1868年/オルセー美術館)
  • 窓辺の女(1873年/オルセー美術館)
  • 室内(1871年/オルセー美術館)

アンリ・マティス

  • 机に向かう女(1899年/オルセー美術館)
  • 白い室内(1902年/オルセー美術館)
  • 眠る女(1899年/オルセー美術館)
  • 部屋の隅(1896年/オルセー美術館)
  • 窓際の女(1898年/オルセー美術館)
  • 室内(青)(1901年/オルセー美術館)
  • ルーム(室内)(1899年/オルセー美術館)

ベルト・モリゾ

  • 歌う娘(1894年/オルセー美術館)
  • ギターを弾く娘(1890年/オルセー美術館)
  • 裁縫をする女(1882年/オルセー美術館)
  • 手紙を書く女(1885年/オルセー美術館)
  • 読書する娘(1888年/オルセー美術館)
  • 窓辺の娘(1872年/オルセー美術館)
  • 読書する横顔(1890年/オルセー美術館)

ピエール=オーギュスト・ルノワール

  • 犬を抱く少女(1880年頃/オルセー美術館)
  • 少女の肖像(室内)(1875年/オルセー美術館)
  • 読書する女(1876年/オルセー美術館)
  • 眠る娘(1880年頃/オルセー美術館)
  • 二人の姉妹(1892年/オルセー美術館)
  • 娘の肖像(室内)(1881年/オルセー美術館)


【参考資料】展覧会公式図録について

美術展ナビオンラインストア

オルセー美術館所蔵 印象派室内をめぐる物語 展覧会公式図録. 本展の全出品作品97点のオールカラー画像に加え、国内外の専門家による論文・コラムを日本語・英語で収録。

まとめ|会期終了前にこそ訪れる価値がある展覧会

本展は
東京・国立西洋美術館のみ開催、巡回なし

会期終了が近づいた今だからこそ、
混雑を避けた平日鑑賞は特におすすめです。

写真で予習し、
実物で圧倒される。
そんな二段階の楽しみ方ができる展覧会でした。

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