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【ジャズ名盤】フィル・ウッズ『ハーフノートの夜』徹底解説|アル・コーン&ズート・シムズとの白熱のライブセッション

ハーフノートの夜 フィル・ウッズ 趣味を通して感じる癒し

【至高のジャズ・ライブ】フィル・ウッズ『ハーフノートの夜』|アル・コーン&ズート・シムズとの豪華共演を堪能

ジャズの歴史と『ハーフノートの夜』の位置づけ

1950年代後半のジャズシーン|スウィングからモダン・ジャズへの進化

1950年代後半は、ジャズが大きく変化した時代でした。ビバップの流れを汲むハード・バップが主流となる一方で、クール・ジャズやウェスト・コースト・ジャズが洗練されたサウンドを生み出していました。

そんな中、ニューヨークのライブハウス「ハーフノート」は、当時のジャズシーンの中心的な存在として、多くの名演が生まれる場となりました。本作『ハーフノートの夜』は、1959年にこの名門ジャズクラブで録音されたライブアルバムであり、モダン・ジャズ黄金期のエネルギーを封じ込めた貴重な記録です。

フィル・ウッズとは?|アルト・サックスの名手

フィル・ウッズ(Phil Woods, 1931-2015)は、アルト・サックス奏者としてジャズ史に名を刻む存在です。彼は、チャーリー・パーカーの影響を強く受けながらも、自身のスタイルを確立し、豊かな音楽性と流麗なフレージングで多くのファンを魅了しました。

1950年代から活躍し、クインシー・ジョーンズやベニー・グッドマンとの共演も経験。60年代以降はヨーロッパに拠点を移し、独自のキャリアを築いていきました。彼の演奏は、常にメロディアスで情熱的でありながら、どこか洗練された雰囲気を持っています。

『ハーフノートの夜』では、フィル・ウッズが後半2曲に参加。アル・コーン&ズート・シムズという豪華なテナー・コンビと共演し、熱いプレイを披露しています。

『ハーフノートの夜』の魅力|白熱のライブ・セッション

 ハーフノートの夜 フィル・ウッズ

このアルバムの最大の魅力は、「ライブならではのスリリングなやり取り」 です。録音された1959年当時、アル・コーンとズート・シムズは、ジャズ・テナー・サックスの名コンビとして広く知られていました。

  • アル・コーン(Al Cohn, ts):洗練されたフレージングと、メロディアスなアプローチが特徴。
  • ズート・シムズ(Zoot Sims, ts):スウィング感溢れるプレイで、軽快なフレーズを得意とする。
  • フィル・ウッズ(Phil Woods, as):流麗かつ情熱的なアルト・サックスで、テナー陣とは異なるカラーを添える。
  • モーズ・アリソン(Mose Allison, p):独特なピアノのタッチで、グルーヴィーな演奏を展開。
  • ネービル・トーター(b)&ポール・モチアン(ds):ジャズ界の実力派リズムセクションが、ライブの躍動感を支える。

このメンバーが織りなす演奏は、まさにライブの醍醐味を詰め込んだ、スリリングで楽しいジャズの一夜を感じさせてくれます。

収録曲と聴きどころ

恋人よ我に帰れ(Lover Come Back to Me)

ジャズのスタンダードナンバーとして知られる楽曲。アル・コーンとズート・シムズのソロが交互に展開され、後半にはフィル・ウッズのアルト・サックスが加わり、エネルギッシュなインタープレイが炸裂する。

イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー(It Had to Be You)

スウィング感あふれる名曲。ゆったりとしたイントロから始まり、次第に熱を帯びる展開が魅力的。テナー陣の流れるようなソロが心地よい。

ウィー・ドット(Wee Dot)

バド・パウエルによるハード・バップナンバー。ライブならではのグルーヴ感が際立ち、各メンバーの個性が存分に発揮された一曲。

アフター・ユーヴ・ゴーン(After You’ve Gone)

フィナーレにふさわしい活気あるナンバー。テナー2本が掛け合いながら展開し、フィル・ウッズのアルトが華を添える。ライブの熱気が伝わる名演奏。

『ハーフノートの夜』が名盤である理由

  1. ライブの迫力が伝わる臨場感:ジャズの醍醐味はライブにあり。このアルバムは、その魅力を存分に詰め込んでいる。
  2. アル・コーン&ズート・シムズの黄金コンビ:スウィングの伝統を受け継ぐ二人のテナー・マンが織りなす絶妙なハーモニー。
  3. フィル・ウッズの圧倒的な存在感:アルト・サックスの名手が、テナーの中に割って入り、ライブのテンションを一段と引き上げる。
  4. 豪華なリズムセクション:モーズ・アリソンのピアノ、ポール・モチアンのドラムが、演奏をしっかりと支える。

本作は、スウィング・ジャズの伝統を継承しつつ、モダンな感覚も持ち合わせた素晴らしいライブアルバムです。

まとめ|『ハーフノートの夜』はジャズライブの魅力が詰まった一枚!

『ハーフノートの夜』は、ニューヨークの名門ジャズクラブ「ハーフノート」で繰り広げられた、熱気あふれるセッションを収録したライブアルバム。アル・コーン&ズート・シムズの見事なコンビネーションに、フィル・ウッズの鮮烈なプレイが加わり、ジャズの醍醐味を存分に味わえる作品となっています。

スウィングするジャズを楽しみたい方、ジャズライブのエネルギーを体感したい方には、ぜひおすすめしたい一枚。今なお色褪せない、1959年の熱きジャズの夜を、あなたも体感してみてください!

下記URLはYouTubeにLover Come Back To Me (Live At The Half Note, NYC, 1959)が上がっていましたので貼らせて頂きました。
https://www.youtube.com/watch?v=Bg6p2UKBNbc&list=PLyqAz2idXOaUbKjssxeuNMJlwR1EMs14r

これから、徐々にステレオ録音(1958年前後~)、ハードバップ時代のアルバムのご紹介になってきますのでお楽しみに・・・

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